秋らしい空や風、匂いになってきています。
切なさも増します。
ラーメン屋さんでは、野菜ましましとか、ニンニクましましとかありますが、切なさはましましは困るなぁと思います。
前回読んでいた小説をようやく読み終えました。
終盤は死んでいくひとが多くなりその突然さにショックをうけるのでまた読み進めのスピードが落ちます。
ラストはなんとなく予想はついたのですがやはり悲しかったです。
途中の描写で、初老は四十歳。
ってことは、もう初老。
そして、呆けてもやりたいことはやらせてあげる。
あれもダメこれもダメでは、せっかくの残存能力も削ぎ落とすことになる。
‥響きました。
老化や呆けと医療との関係の難しさにはっとします。
自分たちも避けて通れない道のりです。
以前出逢った人が精神病棟で看護士をしていたのですが自分も鬱病になってしまって仕事を休職することになってしまいました。
患者に寄り添いながら自分を保つ強さも身に付けなければならないのか、と驚きました。
人が目を背けたくなる話を読むのは正直辛いですが読んで感動しました。
読書が好きな私は本を読んでいくと読み終わるのが寂しくて読み終わりを愚図ってしまいます。
そして新しい本を読み始めるのもワクワクするより躊躇します。
しかしこの世の中とは別の世界に没頭したい欲を抑えられなくてやはり読み始めます。
以前は手をつけられなかったノンフィクションも今はたまに読むようになりました。
フィクションも全くのフィクションなどないことに気付かされたからです。
以前紹介したデフボォイスシリーズを読んでいてモデルにした日本手話で行う授業を展開している実在の学園がこの前テレビでたまたま紹介されていました。
子どもたちは夢に満ち溢れていました。
誰もが手話でおしゃべりが絶えません。
保護者が「この学園にきてから子どもが学校の話を家でいっぱいするようになった」と喜んでいました。
この学校に入れたくて、県外から引っ越してくる人が何人もいました。
未来あるこどもの為を思ってのことでしょう。
聴こえる人から見えない問題がたくさんあることにも気付かされました。
茨城県つくば市で行政で無料で提供される手話通訳アプリでご近所とコミュニケーションをとれるようなった人の旦那さんです。
このテレビ番組で日本手話の学校も紹介されていました。
生活でも生きにくさを感じている人もいて、それでも努力したり生き生きしていたりする、なのに私は不自由もないのになぜこんなにくよくよしてしまうのでしょう。
学校も始まり、行事やテスト、試合もあり、人との交流が嬉しかったり嬉しくなかったり、休みがほっとしたり不安になったり、平日が辛かったり楽だったり、落ち着かない理由もわからないけど秋の空模様のように落ち着きません。
世の中も国喪とか。
エリザベス女王の国喪もあったり。
戦争もロシアで兵役にたいしてのデモがあったり。
一人一人の気持ちが叶わないのなら、ひっそり生きていかなければ、そっと息していかなければなんて思ったりして不安や心配でお酒に逃げたり。
大好きなお酒をそんな風にしてはいけないとまた大事さを噛み締めるためにお休みしようと思っています。
守れるかは苦しいところです。
お酒が好きな私は弱いと思います。
弱い人はお酒に力を借りてしまうのです。
返すことはあるのかしら‥。
犬の散歩をしていた夕方、アパートの換気口から、シャンプーと煮物のまざった匂いがしてきて、それに秋の夕方で、なんとも言えない一人暮らししてた時を思い出したりしました。
誰にでもあんな時やこんな時があるのです。
匂いは昔の記憶をくすぐります。
強い塩素の匂いはなぜか自分の保育所を思い出します。
短大生の頃はいろんな香水にはまりました。
エンビィの香りは今ももっていますが大人になってママ友として知り合った人もその香水が好きでもっていました。
その人は四月になくなってしまいました。
花の香りや新緑の香り、秋の匂い、ストーブの匂い、四季でも毎年感じているはずです。
毎日におわれていても、ふと懐かしくなるときがあります。
息子が夏休みから釣りをしたいと騒ぎ立て、安い釣竿を自分のお小遣いで買いました。
餌や針や仕掛けなども釣具店へ一人でいって店員さんに聞きながら買ってきました。
何度かお父さんと川にいっても何にも釣れなくてただ何時間も糸を垂らして。
釣れたのはゴミや地球ばかり。
この前初めて海へ連れていって貰いました。
そこで始めて釣れました!
フグ。
ちぃーっさいの一匹。
もちろん放してきました。
息子が大きくなった時、思い出すかな。
「釣りで最初に釣ったのはフグだった」
なんてね。
フグと言えば毒がある。
そう思った息子は「触れない」と言ったらしい。
大丈夫だよ。
人間だって毒にまみれているよ、(笑)
今日もパートでした。
サンドイッチはチームワークを発揮して作ります。
今は材料費も上がり人件費も削られて二人でやりますが、私が入った頃、そう10年目になるので9年前は四人で作っていました。
作っていた数も今の倍くらいです。
その時、宇宙飛行士の特集のテレビで「宇宙飛行士になるには一番大切なのは協調性」とかいうのをみまして、私もこのサンドイッチを作る作業に必要なのは協調性ではないか!と宇宙とパン屋を一緒に考えたものです。
なぜこの話をしたかというと、今日私はまた似たようなことを考えたからです。
今日私は焼きそばパンの焼きそばを炒める仕事をしました。
焼きそばを炒める前にお弁当の方で麻婆茄子を炒めていた人が炒め終わると中華鍋を洗います。
洗った鍋の水気を切るためにガスに火をつけて鍋をかけます。
そこで私に「セロリさん、焼きそば炒めそのままやってもいいよ!」と声をかけてくれました。
鍋が乾いたら、油をひいて、ひき肉炒めてキャベツを炒めて麺を炒めて‥。
焼きそばが出来上がったら、私もまた空にした中華鍋を洗いガスにかけます。
その時また別の人から「そのままにしてて、チキン南蛮のたれを温めるから!」と言われて。
これはまさにかの有名な世界の大会、オリンピックの聖火ランナーの如くではないか!と思ってしまったのです。
毎日のつまらない日常を大袈裟に考えたらなんとなく楽しい感じもちびっとします。
工場で働く私たちパートはまるでミニオンズなようではないか!と考えた時もだいぶ面白かったです。
時に文句を言いあったり、小競り合いしたりしても、協力すべき時みんな必死でがんばっています。
女ばかりでもそうわるくはないですよ。
そんな代わり映えしない毎日をひたすらひたむきに生きている我が家の犬の様子。
よい秋をお過ごしくださいね。
読んでくださってありがとうございます。